ろぐれこーど

限界組み込みエンジニアの学習記録とちょっぴりポエム

一生縁がないと思っていた「アート」に触れて

我慢の夏休みとかいう、GWにも聞いたようなフレーズで外出自粛を余儀なくされている今日この頃ですが、いよいよやることがなくなってきたので普段は読まなさそうな本を読みました。

某社長系Youtuberをきっかけに知ったのですが、Amazonでも評価が高く、いわゆる「デザイン思考」とか「ビジョン思考」とかに通ずるものがある「アート思考」を体験できる本という触れ込みです。デザイン思考に関する本は少しだけ読んだことがあるのですが、いまいちピンと来ず早々に読むのをやめてしまいました。この本に関してはワークショップ形式で話が展開されていくため、かなり読みやすく、かつ「アート思考」の体験が得られやすいと思います。

自分が読んだあとのアウトプットとしてナンチャッテ要約を書きますが、著者は「アート思考の体験」がこの本のキモであると述べています。興味を持たれた人はぜひ手にとって見てください。

要約

  • アートはアーティスト(=作者)の「興味のタネ」から探求を進めていった結果、何らかの表現としてアウトプットされるものである。
    • アウトプットされた部分(=作品)は全体の結果でしかなく、アートの本質は「興味」からの「探求」である(=アート思考、と呼んでいる)
  • 人が求めるもの、評価されることを目的として作品を作ることは単なる「職人」芸でしかなく、そこにアートとしての価値はない
  • 仕事や学問、人生観等にも「アート思考」は活きる
    • 「探求」を諦め他人の望むものばかりをつくっていないか?
    • 本来持っていた「興味」を放置してはいないか?
    • 「探求」を通して「自分なりの答え」や「自分のものの見方」を得る方法こそがアート思考であり、そういった人こそが結果を出したり、より幸福を感じたりする

感想

多くの人にとっての アート=絵画等の美術作品 という認識を改めさせるところからはじめ、非常に新鮮な思考法を体験できました。今後美術館へ赴くときは今までより有意義な時間を過ごせる気がします。

ではこの本を読んで、実際に日常生活でアート思考を習慣づけられるか。これがなかなか難しそうです。

アート思考の名の通り、今回の場合思考の起因はアート(=作品)になっています。まあアートでなくてもいいのですが、要は「外から来る刺激」から「疑問」や「問」を読み取り、思考を掘り下げていくような体験をしたつもりです。取っ掛かりとしては大切だと思います。が、これを習慣づけて自分のものにするには「疑問」や「問」を自分で見つける必要があります。そもそもその着眼点が養われていないと、アート思考を実践するのは難しいです。言い換えると、そもそも「興味」がないモノに対してアート思考で深堀することはできないということです。

この「興味」を、少なくとも自分の主とする領域で鋭敏に働かせ続けることが、現代人のアート思考実践の最初のハードルになる気がします。日々のタスクに忙殺されてひたすら「職人」としての役割を遂行する今の状況はなりたくてなったわけではなく、「考慮することを減らして効率最重視」を求めた結果です。そこを深堀する体力や手間を惜しまずに生きていきたいものです。

とまあ、本一冊読んだ程度で知ったかぶって感想を書きましたが、アート思考に関するより深い考察がありました。

note.com

非常に内容が濃いので、本をいっぱい読むよりためになりそうです。これが無料で読めるのがすごい・・・

アート思考、まだまだ奥が深そうです。