ろぐれこーど

限界組み込みエンジニアの学習記録とちょっぴりポエム

エンベデッドシステムスペシャリストに合格したので振り返り

題名の通り、エンベデッドシステムスペシャリスト(ES)に合格できたので軽く振り返ます。次に受ける人の参考程度になればよいかなと。(死ぬほどギリギリだったので偉そうなことは言えません)

筆者スペック

  • 工学部(電気系)
    • 電気電子情報系を広く浅く(器用貧乏)
  • 大学院で情報工学専攻に
  • 車載部品開発の会社に入社
    • 研究内容と全く関係ない組み込みソフト開発に従事

まあよくある、就職に強いと聞いてとりあえず工学部に入ったけどフラフラしてた学生です。「電気とか制御とかあんまり興味ないなーとりあえず情報工学にしよっと」からのごりっごりにハード下回り、ベアメタルなソフト開発のお仕事してます。ぶっちゃけさっぱりわからんままモータ回してる。

新卒一年目の暇な時に応用情報は取得したため、広く浅い知識は持っている程度でした。午前I免除のボーナスタイムもありましたが、気づいたら期限切れてたので今回全部受け直した感じです。全体的にうっすら知ってはいるけど、組み込みの知識は少ないって状態でしたね。

学習時間

試験日(10月)の3ヶ月前くらいから勉強し始めました。午前問題は隙間時間にひたすらできるので、一日平均で30~60分程度やってた気がします。午後はまとまった時間が必要なので土日に一日2問ぐらい解こうと思ってやってましたが、結局トータル5,6問しか解かなかったような。。

一応仕事でやっている部分ではあるので、まっさらな状態からやるよりは少ない時間で済んだかもしれないです。

内容

出題範囲の要綱と過去問見ればなんとなくわかります。おわり。

にしてもよいですが、自分が受ける時はもう少し噛み砕いた説明があってほしかったので補足。一言で言うと、知識問題は午前まで、午後は基本的に時間との戦いです。

主に午前は(たぶん他試験も同様に)過去問をひたすら解いていればクリアできます。組み込み特有の知識(割り込み、レジスタ、スケジューリング、ページング、キャッシュetc)は午前IIで出るパターンがかなり限られており、5年分くらいやると大体覚えてくるかなと。午前Iを前提知識なしで受ける場合は6:4ぐらいで午前Iを優先すれば良いと思います。

午後は逆に知識をそれほど問われません。よく「国語の問題」と言われたりしますが、めちゃくちゃ頭の処理能力が高い人はノー勉でも受かるかもしれません。

国語の問題とはなんぞや、となるわけですが、問題文は主に

  • とある組み込みシステムの概要
  • システムを構成する各要素についての詳細な仕様
  • (ソフト問題の場合)タスク構成、シーケンス図など
  • (ハード問題の場合)回路構成、タイミングチャートなど

のような流れで説明されます。午後Iでは90分で2問、午後IIでは120分で1問解くわけですが、かなり時間ギリギリな作りになっています。ただ形式や回答パターンは決まっており、反復練習すれば解ける内容ではあるので、この辺りがセンター試験の国語を彷彿とさせるのでしょう。自分はそうだった。

とはいえ日本語の識字能力さえあれば解けるのか、と言われるともう一声ほしくて、例えば以下のようなことを気にしていると受かりやすいかもです。

  • 単位系まで考慮して計算できるか
    • degC→A→msのようにひとつずつ紐解いて計算する問題が多い
  • 図を適切に読み解けるか
    • 煩雑なシーケンス図で、関心のあるタスク同士のやりとりに注視したい
  • 勝手に仕様を妄想せず、問題文から読み解けるか
    • 「この場合はだいたいこうするだろ」→死

計算問題は複数の装置が絡んだ上で「どう言う値を設定しますか?」みたいに問われることが多いため、数字だけ追うと迷子になりやすいです。図を読み解くのは言わずもがなですが、日頃からよく触れている図だとスムーズに読み解けそうですね。あと最後のは割と重要ですが、基本問題文から類推できることしか回答になりません。変に知ったかぶると痛い目を見ます。

以上、自分が感じた要点でした。ソフトの問題しか見ていなかったのですが、終わってからハードの過去問少し見た感じだとソフトより情報量が少なそうに見えたので、「理系の素地があり、地頭がいい人」はハード問題の方が楽かもしれません。データリンク層あたりの通信の話とか出てきて、まあまあ面白そうだったのでちょっとぐらい取り組んでみたらよかったと今更になって思う。

ネスぺあたり受けてみようと思います。こっちはまじで全くの知識0から受けるので苦戦する予感しかしませんが・・・とりあえずやっていきます。